【開成館】

 開成館は、明治7年(1874)に区会所として建築され、安積開拓時の郡役所となった。安積開拓の中心となった「福島県開拓掛」が置かれた。
 地元の大工たちが錦絵や建物の見聞を通じて得た情報をもとに、西洋風に似せた建物(擬洋風建築)を建築した。
 明治天皇の東北行幸では、一度目の明治9年(1876年)には行在所(宿泊所)として、二度目の明治14年(1881年)には昼食会場として使用された。
 昭和8年(1933年)に国史跡になり、戦後に指定が解かれたが、昭和35年(1960年)には県重要文化財に指定。平成20年(2009年)には、経済産業省が選定する近代化産業遺産に認定された。現在は安積開拓と安積疏水の歴史を伝える資料館となっている。